長崎日大、海星 甲子園目指して“壮行試合” 主力投手継投の好ゲーム

選抜出場が懸かる九州大会に向けて士気を高め合った長崎日大と海星の選手たち=長崎日大学園野球場

 来春の甲子園出場校の選考資料となる第153回九州地区高校野球大会(28日~11月3日・福岡)に臨む長崎日大と海星の練習試合が21日、諫早市の長崎日大学園野球場で行われ、普段はライバルの2校が士気を高め合った。
 秋の九州大会に両校が出場するのは3年連続。他県では珍しい“壮行試合”も定着してきた。昨秋は長崎日大が九州で準優勝、海星が4強に入り、今春の選抜大会で県勢初となる甲子園ダブル出場を達成。今回は2年連続の快挙と県勢5年連続の春切符獲得を目指している。
 15日の県大会決勝は長崎日大のエース西尾が1-0で完封。この日は互いに主力投手が継投して接戦になった。長崎日大は1点を追う八回裏に西尾が登板。無安打2三振に抑え、九回表の攻撃で1死一、三塁の好機をつくったが、このピンチを耐えた海星が4-3で競り勝った。両校ともに一つのミスで流れが変わる重みなどを再確認できる好ゲームになった。
 かつて両校それぞれで監督を務めた的野和男さんも観戦。「伝統ある2校が引っ張ることは他校の奮起につながるし、長崎の野球が成長していく。九州大会は甘くないので、細かな課題を見つめ直して頑張ってほしい。夏への戦いも、もう始まっている」と期待を込めると同時に、ハイレベルな注文もつけていた。
 九州の選抜出場枠は4校。1回戦で長崎日大は大分舞鶴、海星は明豊(大分)と対戦する。


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