「すずめの戸締まり」制作参加 アニメプロデューサー濱﨑さん講演 「目の前の仕事と人を大切に」

「夢の実現」をテーマに母校で後輩たちに語りかける濱﨑さん=雲仙市立小浜中

 長崎県雲仙市小浜町出身で、アニメーション映画「すずめの戸締まり」に制作デスクとして携わった濱﨑周平さん(34)が17日、母校の市立小浜中(伊藤信校長)で「夢の実現」をテーマに講演した。
 濱﨑さんは自らが関わってきた映像作品を紹介しながら、これまでの人生を振り返った。「ドラえもんや新海誠監督のアニメを作りたい」と思っていたが希望通りに就職できず、異業種の営業職を3年経験。それでも夢を諦めきれず、アニメ制作会社を転々としてキャリアを積んだという。
 2021年に現在の「コミックス・ウェーブ・フィルム」(東京)に入り、念願だった新海監督の「すずめの-」の制作に参加。作画やCGなど大勢のスタッフのスケジュール調整をやり遂げた。
 現在はプロデューサーに昇格した濱﨑さんは「(夢を実現するには)周囲の人を大切に、目の前の仕事を丁寧にすることを心がけて」と後輩たちにアドバイスした。3年の福田茉侑さん(15)は「人とのつながりが大事だと学んだ。先輩の言葉を励みに、まず受験を頑張りたい」と話した。講演は市青少年・子ども育成会議小浜支部が主催。全校生徒や保護者ら約160人が参加した。

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