上三川・死体遺棄 県警が容疑者宅を捜索 関係性、動機解明急ぐ

男の自宅を家宅捜索し、押収品を入れた段ボール箱を運ぶ捜査員=22日午後0時55分、埼玉県熊谷市

 上三川町坂上の町道で19日未明、レンタカーの乗用車内から女子高生の遺体が見つかった事件で、県警は22日、死体遺棄容疑で逮捕した埼玉県熊谷市、無職の男(28)の自宅を家宅捜索し、関係資料を押収した。一方、捜査関係者によると、女子高生と男にはそれぞれ複数の傷があった。県警は2人がもみ合いになった可能性も含め捜査している。

 家宅捜索は午前10時過ぎに始まり、県警の捜査員約10人が男宅に入った。室内の捜索のほか、外観を撮影するなどして約3時間後に終了し、押収資料を入れた段ボール箱2個を運び出した。資料を精査し、被害者との関係性や動機の解明を進める。

 男の逮捕容疑は、19日午前3時15分ごろ、同町坂上の町道で、千葉県柏市、高校1年の女子生徒(15)の遺体を車内に放置し、遺棄した疑い。女子生徒の身元はDNA型鑑定で判明した。県警は男が死亡の経緯を知っているとみて、殺人の疑いも視野に捜査している。

 捜査関係者によると、女子生徒は在籍する高校へ最後に登校した17日以降に、首を絞められ窒息死したとみられる。全身に複数のあざがあり、首の擦りむいたような傷は抵抗した際についた可能性もある。男の手などにも複数の傷があったという。

 事件は19日未明に発覚。巡回中のパトカーの後方を走行していた乗用車が突然停止したのを下野署員が不審に思い、引き返して職務質問し、遺体を発見した。

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