第149回北信越高校野球大会第3日(22日・福井県営野球場)勝てば春の甲子園「当確」となる準決勝。星稜は投打で北陸を圧倒した一方、航空石川は延長十回タイブレークの末に1点差で涙をのみ、県勢2校同時出場の可能性はほぼ消滅した。
●エース佐宗10K完投 星稜決勝進出
星稜のエース左腕・佐宗翼は初回に自己最速141キロをマークし、四回から7連続を含む10奪三振。二回に先制点を許したが、三回以降は三塁を踏ませない内容で「今日は真っすぐがよかった。目指してきた投球が少し形になった」と振り返った。
山下智将監督は「疲れもみえたが、今日は最後までエースでいこうと決めた。素晴らしかった」とたたえた。佐宗は「甲子園には当然行きたいけど、まずは明日(23日)の決勝を勝って北信越ナンバーワンになります」と高らかに宣言した。
星稜は大会直前に校内でインフルエンザが流行し、野球部の主力も感染。14、15日の試合はベストメンバーを組めなかったが、この日は2番・中谷羽玖が3安打、5番・服部航と9番・濱田大聖が2安打1打点など打線が奮起し、プロ注目の2年生右腕・竹田海士を攻略した。
●航空石川、1点に泣く 延長十回
航空石川は七回に同点に追いついたが、延長で力尽きた。中村隆監督は「経験値が足りなかった。冬は走攻守全てのレベルアップが必要」と悔やんだ。
投手陣は三回から登板した2番手・川俣謙心が「打たせて取る」投球で4回⅔を無失点。1点を追う延長十回裏のタイブレーク(無死一、二塁開始)では1死満塁と一打サヨナラのチャンスで5番・竹中清真、代打・段日向樹が三振に終わった。