両親殺害の初公判で「黙秘します」と被告 弁護側は「責任能力なく」無罪主張

京都地裁

 京都市山科区の民家で2021年10月、夫婦が殺害された事件で、殺人と道路運送車両法違反の罪に問われた夫婦の長男で無職松井公宏被告(38)の裁判員裁判の初公判が23日、京都地裁(川上宏裁判長)であり、松井被告は起訴内容について「黙秘します」と述べた。

 弁護側は起訴内容を認めた上で、正当防衛や犯行時の精神疾患によって責任能力がなかったとして、無罪を主張した。

 起訴状などによると、21年10月31日午後4時ごろ、山科区の自宅で、同区に住んでいた父親の会社員=当時(66)=と、母親=当時(61)=の頭をおので殴ったり、折りたたみナイフで首と胸を多数回突き刺したりして死亡させた。同日午後8時10分ごろ、三重県内の道路で、車検が切れた軽乗用車を運転したとしている。

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