入札情報の見返りにマツダスタジアムのスイートルーム 元県職員に有罪判決

公共工事の入札情報を提供する見返りに野球観戦チケットを受け取るなどしたとして加重収賄などの罪に問われた元・県庁職員の男に、広島地裁は有罪判決を言い渡しました。

判決によりますと、元・広島県土木建築局 建設産業課の曽根田英一被告(49)はおととし県立高校の改修工事の入札に関して予定価格などの情報を漏洩しその見返りとしてマツダスタジアムのスイートルーム入場券を受け取るなどしたとしています。

裁判で曽根田被告は「チケットについては以前より、余ったものを貰っていたので、賄賂の認識はない」と起訴内容を一部否認していました。

しかし、広島地裁の石井寛裁判長は、「事業者とのやり取りなどを見れば、予定価格を教えてもらった謝礼として野球観戦チケットを渡した趣旨を、認識していたことは優に認められる」と指摘しました。

一方で、懲戒免職処分を受けていることなどから懲役2年6か月執行猶予4年の有罪判決を言い渡しました。曽根田被告側は控訴について検討するとしています。

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