祝FC町田ゼルビアJ1初昇格!J1に導いた町田の注目選手はこの3人

FC町田ゼルビアは20日に開催されたJ2第39節アウェー・ロアッソ熊本戦に3-0で勝利を挙げて、クラブ史上初となるJ1昇格を決めた。ここまで23勝9分7敗と2位清水エスパルスに勝ち点8差をつける圧倒的な成績を収めている。

青森山田高で数々のタイトルを獲得した黒田剛監督の手腕も大きく、統率された集団をしっかりと作り上げた。そして今季J2で存在感を見せた選手たちの活躍も大きかった。

今回はJ1初昇格に導いた町田の注目3選手をピックアップした。

左サイドのスペシャリスト

翁長聖

ポジション:左サイドバック、左ウイングバック

今季36試合3得点2アシストと左サイドで躍動した翁長も今季の町田の躍進を支えた立役者の一人だ。90分間止まることのない無尽蔵のスタミナを生かして、アップダウンを繰り返す献身性は攻守にハードワークを求められる戦術に大きく貢献した。

また走力だけでなく左足から精度が高い切れ味鋭いクロスやテクニックを持ち合わせているため、相手としては非常に捕まえにくい。そして時折見せるシュートも球威があるため、後方からの攻撃参加も期待できる。

そして今季はロングスローでもチャンスシーンを作り出すことがあったため、青森山田で見せた黒田サッカーを彷彿させるシーンをJリーグで魅せた。2018年シーズンにV・ファーレン長崎でJ1を経験しているだけに、来季も激しく走り勝つ勇姿をJ1で見たい。

J1昇格に導いたスピード―スター

平河悠

ポジション:右ウイング、左ウイング

今季は開幕から全試合に先発出場しており、34試合5得点4アシストで町田のJ1昇格に大きく貢献した。短い距離であってもトップスピードに到達する加速力、加速してもボールコントロールが乱れない技術、そして逆足でゴールを決めた判断力と決定力。どれを取ってもJ1に通用するレベルの実力が備わっている。

特別指定選手として大学3年次に1試合、大学4年次には16試合2得点2アシストと活躍。昨季の特別指定選手(全カテゴリー含め)で最多出場、最多得点、最多アシストを記録した。そのため、今季平河が活躍して当然と考えているサポーターも少なくない。圧倒的なスピード、技術の高さ、優れた判断能力は攻撃の核となっている。

U-22日本代表に選出されるほどのポテンシャルを持っており、パリ五輪出場の可能性もある。その類まれなスピードで来季J1でも台風の目として大暴れが期待されている。

災害級の決定力

エリキ

ポジション:センターフォワード

今季30試合18得点6アシストの圧倒的な活躍で町田を飛躍させたエリキは、8月19日開催されたJ2第31節清水エスパルス戦で負傷するまで全試合に先発出場して多くのJ2クラブを恐怖させた。

エリキが得点した試合の戦績は11勝2分2敗とチームの勝利を呼び込む得点を多く決めており、右足で14得点、左足で3得点、その他の部位で1得点を決めるなど全身でゴールを挙げる決定力を持つ。また6アシストと視野も広いため、シュート以外にも警戒しなければならない危険極まりないアタッカーだった。

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横浜F・マリノス所属時も類まれな決定力でチームをけん引したため、あるJリーグ関係者は「あの決定力は災害級。J2にいてはいけない」とぼやくほど…。夏に左膝前十字靭帯断裂、外側半月板損傷、内側側副靱帯損傷と全治8カ月の大ケガを負ったが、エリキの活躍なしではスムーズにJ1昇格は決められなかっただろう。来季J1での爆発が期待される。

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