石川県・金沢市連携事業所を誘致 KDDIテクノロジー北陸初の拠点

  ●金沢・武蔵に11月1日開設 市の助成金第1号

 システム開発のKDDIテクノロジー(東京)は11月1日、金沢市武蔵町のビルにサテライトオフィスを開設する。北陸初の拠点で、県と市が共同で誘致し、市のサテライトオフィス開設助成金の適用第1号となる。同社は金沢に情報技術関連の大学や専門学校が多く、IT人材を育成する環境が整っていると判断し、進出を決めた。

 KDDIテクノロジーはKDDIの100%子会社で、従業員数約140人。2023年3月期の売上高は約100億円で、スマートフォン向けのアプリ開発などを手掛けている。

 金沢のサテライトオフィスは、武蔵町のオフィスビル「CROSS武蔵町」の一角に設ける。延べ床面積約65平方メートルで、投資額は約1400万円。従業員は5人からスタートする。金沢市のサテライトオフィス開設助成金のほか、県の立地促進補助金を活用する。

 KDDIテクノロジーは、スマホアプリやウェブサービスを開発、販売するエイブルコンピュータ(金沢市)と共同開発を進めており、業績が好調に推移している。同社とのさらなる事業拡大に向けて金沢にオフィスを設けることにした。北陸新幹線や小松空港があり、交通の利便性が高いことも決め手になったという。

 県と金沢市はIT企業の誘致により、学生の地元就職やUIターン就職先の選択肢が広がることにもつながると期待している。市は今後も情報技術分野の企業誘致を強化し、雇用を創出したい考えだ。

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