米スタンフォード大客員講師の僧侶が中学校で講演 「命の大切さ・生きるとは」

「生きる意味」について中学生に語る松山さん(京都市上京区・二条中)

 生きることについて考える講演会が京都市上京区の二条中であった。多感な時期を迎える生徒約300人を前に、妙心寺塔頭・退蔵院副住職の松山大耕さん(44)が自分を大事にすることの大切さなどを語った。

 松山さんは、観光庁の「VISIT JAPAN大使」や米スタンフォード大客員講師で、京都や日本の伝統文化の発信などに取り組んでいる。2021年から京都市教育委員も務める。

 講演会は「命の大切さ・生きるとは」と題して行われた。人間が感じがちな生きづらさの背景には、他人と比較される社会があると指摘。「自分自身の感覚を大切に」と訴えた。

 命の意味についても言及した。松山さんの友人が2歳の子どもを事故で亡くした後に生き方が大きく変わったエピソードを交え、「その人がいるからこそ周りが生かされ、その人の命の意味が見いだされる。どんな人でも命の意味がある」と語った。

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