サンダーバーズユース始動 初連携、充実体制で育成 高岡・南星、五位、高陵の3中

有澤さん(手前から2人目)らの指導で練習するクラブチームのメンバー=高岡市のボールパーク高岡

 高岡市南星、五位、高陵の三つの中学校の野球部は24日までに統合し、新たなクラブチーム「富山サンダーバーズユース」を発足させた。プロ野球チーム・富山GRNサンダーバーズと県内の中学生チームが初めて連携した。部活動の地域移行が進む中、地元と協力しながら活動の受け皿を拡大し、充実した指導体制で子どもたちを育てる。

 富山サンダーバーズユースは、3中学校の1、2年男女計25人で、9月から活動を始めた。高岡市内の球場で土、日曜と祝日に練習している。

 チームは部活動と同様に、市や県、全日本軟式野球連盟が主催する大会などへの出場を目指す。

 昨年末、南星中野球部の副顧問である有澤渉さん(35)ら3校の教員が、部活動の人数確保や活動時間の柔軟化に対応するため、クラブを発足させた。

 サンダバの元外野手である有澤さんが、富山サンダーバーズベースボールクラブの永森茂社長(68)に連携を依頼した。

 生徒のレベルや能力に応じた指導を計画。ユースチームとサンダバとの選手、指導陣の交流、練習会場や遠征用車両の確保、小学生チームとの交流などの連携を考えている。

 陸上、体操、女子ラグビーなどのクラブが加盟し、スポーツ振興に取り組む「サンダーバーズ・スポーツコミュニティ」との連携も視野に入れ、クラブのトレーナー派遣といった支援の構想も練っている。

 主将の草山旺駈(おうが)さん(南星中2年)は「プロ選手から教えてもらえるのが楽しみ。他校の選手と良いところを吸収しあい、思う存分練習して日本一を目指したい」と話した。

 有澤さんは「高校、大学、社会人でも野球を楽しいと思ってもらえるよう先を見据えた指導をしたい」と話した。永森社長は「子どもたちに野球のほかいろいろな競技に触れてもらい、地域にスポーツ文化を根付かせたい」と語った。

 体験会を開いており、チームへの問い合わせはスタッフ=090(7431)7020=まで。

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