「まったく別の土地の契約書」沼津市が反論 市議が市有地で有料駐車場貸し出し問題「あんなことで議会で揉めるのか」「訴えてもいい」市民からも賛否

静岡県沼津市の市議会議員が市有地を有料駐車場として貸し出し、利益を得ていたとして、返還を求められている問題をめぐり、市議が“根拠”としている契約書について、市は「まったく別の土地の契約書」と反論しました。

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この問題をめぐっては、山下富美子沼津市議が自宅敷地に隣接する市が所有する土地を月極駐車場として、有料で複数の人に貸し出していたとして、沼津市がおよそ10年間の利益の返還を求め、提訴する議案を提出。先週、議案は可決され、山下市議の提訴が決まりました。

これに対して、山下市議は土地が「自分のもの」と示す新たな書類が市への開示請求で出てきたと主張しましたが、10月25日に開かれた記者会見で沼津市は山下市議が“根拠”とした契約書はまったく別の土地の契約書だと説明しました。

<沼津市建設部 杉山泰彦部長>
「『新たに発見された』とされる4件の契約書については、本件の土地とはまったく別の契約書でございます。山下市議側が払い下げを受けたと立証できる契約書は存在しておりません」

市は早ければ11月中にも提訴するように準備を進めているとしています。

一方、同じ沼津市議会で江本浩二市議が「市の土地からタケノコを採って販売し、利益を得ている」と受け取れる発言をして、「出席停止1日」の懲罰が科された問題。市は“タケノコ発言”のあと、警察に犯罪にあたるのかを確認したことを明らかにしました。

<沼津市 頼重秀一市長>
「本会議場での発言を聞いていながら、警察に相談しなかったら、われわれが責務を果たしていないことになる」

警察から「いつ、どれくらいの被害」があったのかが分からないと犯罪の立証は難しいと回答があったということです。

沼津市議をめぐる一連の騒動について市民は・・・。

<沼津市民>
「つまらない。あんなことで議会で揉めるのかな。あんなに大きい話にしなくても、話し合いで解決できたんじゃないのかな」
「(沼津市が)言うことは大事だと思います。訴えてもいいと思います」

<沼津市 頼重秀一市長>
「市民のみなさま方におかれましては、議会も市役所もいろいろと取りざたされているので不安に感じている方も多いと思います。われわれとしては、法的な見地に基づいて、公平公正に取り組むことが市民に対する説明責任を果たす唯一の方法」

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