【ミャンマー】国連報告者、加盟国協調の必要性を強調[政治]

国連人権理事会でミャンマーの人権状況を担当するアンドリュース特別報告者は、23日に開かれた国連総会第3委員会(社会・人道主義・文化)で、ミャンマー国軍による人権侵害や人道危機が深刻化する中、加盟国による協調行動が重要だと訴えた。

アンドリュース氏は、ミャンマー国軍は村落や病院、学校、国内避難民キャンプを爆撃するなど、自国民への攻撃を続けていると非難。国軍の資金調達に関与している金融機関への制裁や航空燃料禁輸などで国連加盟国が協調行動を取ることが、軍事政権を弱体化させるための効果的な手段だと強調した。

同氏は国連総会へ提出した報告書の中で、大量虐殺や拷問、性的暴行、強制労働など国軍による民間人への攻撃を列挙。人命救助のための支援物資の輸送を国軍が意図的に妨害しているため、人道支援の必要性がますます高まっていると説明した。

アンドリュース氏は、国軍幹部らがミャンマーの平和と安定を回復できるのは国軍のみだと主張し、国際社会をだまそうとしていると警告。軍政に武器や支援を提供している加盟国の行動を非難する一方で、軍政に武器や資金、正当性を与えないよう積極的な行動を取っている加盟国を称賛した。

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