キャッサバ芋を給食に 茂木の松本さん栽培 町内4校で提供

福島さんとキャッサバ芋を掘り出して笑顔を見せる松本さん(左)

 【茂木】坂井、農業松本美保子(まつもとみほこ)さん(70)が休耕田を有効に使いたいと栽培を始めたキャッサバ芋の収穫が25日始まった。26日の町内4小中学校の給食に地産地消の食材の一つとして早速提供される。

 キャッサバ芋は中南米やアフリカなどで広く栽培されて主食となり、タピオカの原料としても知られる。栽培が楽で、国内では耕作放棄地の解消に向く作物としても注目されている。

 松本さんは、キャッサバの栽培普及に力を入れている那須烏山市神長(かなが)の農園「トロピカル・プラネット」の福島直弥(ふくしまなおや)社長(68)の指導を受け、昨年から栽培に乗り出した。今年は坂井の休耕田5アールに150本の苗を植え25日、福島さんとまず8本、25キロを掘り上げた。

 松本さんはJAを通じて給食への使用を働きかけ、26日の献立「お豆のクリームスープ」に15キロが使われる。町学校給食センターは「スープに入れてもおいしいと聞いた。様子を見て今後も使用するかどうか考えたい」としている。

 師匠の福島さんから「いい出来」と褒められた松本さんは「思った以上の収穫」と喜んだ。今年は500キロ程度の収穫が見込まれ、大半を福島さんが引き取りパンやうどんなどに加工するという。

福島さんとキャッサバ芋を掘り出して笑顔を見せる松本さん(右)

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