車のフロントに自転車衝突、事故を疑似体験 中学生「怖さ知った」

車と自転車が衝突する様子を再現するスタントマン(栗東市綣4丁目・栗東西中)

 滋賀県のJAレーク滋賀や草津署は、スタントマンが交通事故を実演する交通安全教室を栗東市の栗東西中で開いた。自転車を中心に生徒や関係者約950人が、身近に潜む事故の危険性を疑似体験した。

 標識や白線で道路を再現したグラウンドでは、歩道での自転車と歩行者の衝突や大型車の左折時の巻き込み事故などを実演。見通しの悪い交差点で車と自転車が衝突する事故を模した場面では、大きな音とともに人の体が車のフロント部にぶつかった。3年の男子生徒(15)は「事故の怖さを知り、より交通安全について考えられた」と話していた。

 草津署管内では今月、車と自転車が絡む死亡、重体事故が相次いで発生。全国的にも今年からヘルメットの着用が努力義務化されるなど自転車利用時の安全対策が進む。同署の西村耕平交通1課長は「中学生は自転車で事故に遭うことが多い。交通ルールを守り、安全確認をしっかりしてほしい」と呼びかけた。

車と自転車が衝突を再現するスタントマンを見守る生徒たち(栗東市綣4丁目・栗東西中)

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