【連載】なかしましほさんの推しに贈る動物モチーフのおやつvol.2 いぬのキャロットマフィン

【cotta tomorrow特別企画】
料理家の先生のレシピ連載。今回はなかしましほさんが登場!
推しのために作りたくなるセンイルケーキやおやつをご紹介します。

毎日が誰かにとって特別な日。

パッと目を引くビジュアルで、今、話題の韓国発「センイル(バースデー)ケーキ」。ケーキとともにファン同士がお祝いする集まりは、日本でも人気上昇中!

ケーキといっても、スタンダードなスポンジケーキだけとは限りません。
今回はマフィン型を使ったカップケーキ。

アイドルやアニメの主人公、アスリートやペット、家族など、「推し」の誕生日に合わせて、お祝いの気持ちをお菓子に込めてみませんか。

センイルケーキの人気モチーフ「動物」をテーマに、ナチュラルな材料で作る、おいしくてかわいいレシピをなかしましほさんがお届けします。

いぬのキャロットマフィン

以前は海外で見かけることが多かった、華やかなデコレーションのカップケーキも、近年は日本でも専門店ができ、かわいいものを見かける機会が増えましたね。

今回は、とにかく生地をおいしく作りたいと思い、大好きなキャロットケーキをベースに、マフィン型を使ったケーキにしてみました。クリームチーズのフロスティングクリームなら、デコレーションもかわいく、さまざまな形に変化をつけられます。

生地には米粉を使ってしっとり、ほんのりシナモン風味 に。にんじんはすりおろさず細かいみじん切りにして、重たくなりすぎない味を目指しました。

犬モチーフのお菓子は、世にある動物モチーフのお菓子でも、いちばんよく見かける気がしませんか。

私の推しの動物も「いぬ」。それはもうすぐ17歳になるわが家の愛犬、ハルの存在が大きいようです。

垂れた耳も、立っている耳もかわいい。黒い鼻もぽちっとつけて。世界中でただひとつの、いぬのカップケーキに、愛情がいっそう深まります。

このレシピの材料

作り方

【キャロットケーキを作る】

【1】ボウルに卵ときび砂糖を入れてハンドミキサーで泡立て、太白ごま油を加え、しっかり泡立てます。

POINT
卵の泡立ては、卵の色が少し白っぽくなり、もったりととろみがつく状態になればOK。太白ごま油を加えたら、しっかりと乳化するまで混ぜることで、材料ひとつひとつが繋がり、口当たりのよい生地になります。

【2】にんじんを加えてゴムベラでなじむまで混ぜ、粉類を合わせてふるい入れます。

POINT
にんじんは汁が出ない程度に(あればフードプロセッサーで)細かく刻んでおきます。重曹を少し加えると、キャロットケーキらしい色と風味がつくので、ぜひ入れてみてくださいね。

【3】ゴムベラで底からすくいあげるようにして、粉っぽさがなくなるまでしっかりと混ぜます。

POINT
米粉なのでグルテンを気にせず、しっかり混ぜて大丈夫。混ぜ足りないと焼き上がりにムラが出る原因にも。

【4】型の9分目まで生地を流し入れ、170℃のオーブンで25分間焼きます。

POINT
卵のサイズによって生地量が少し多くなることがあるため、余分が出たら、プリンカップにグラシン紙を敷き、一緒に焼いてください。

【5】竹串を刺し、焼き上がりの状態を確認します。

POINT
表面にハリがあり、竹串を真ん中にゆっくり刺してゆっくり引き上げた時に、べたべたした生地がつかなければOK。

【6】型に入れたまま網の上で冷まし、粗熱が取れてから型から外して、完全に冷ましましょう。

POINT
フロスティングクリームが作業中、溶けないように、焼き上がった生地は冷ましておきます。

【フロスティングクリームを作る】

ボウルにバターを入れてゴムベラでクリーム状になるまで混ぜ、粉砂糖をふるい入れてなじむまで混ぜます。さらにクリームチーズを加え、なめらかになるまで混ぜたら、フロスティングクリームのでき上がり。

POINT
バターとクリームチーズは電子レンジで柔らかくしておきます(溶かさないように注意)。生地を少し甘くしているので、クリームは甘さ控えめ。粉砂糖が苦手な場合は、ほんのり色づきますが、きび砂糖でも代用可能です。

【デコレーションする】

マフィン1個あたりに、クリームは1/6(または1/7)量を目安に使用します。

[シュナウザー] 星口金をつけた絞り袋にクリームを入れ、中心に丸く絞り出し、耳と鼻もそれぞれ絞ります。目はカランツ、鼻はドライブルーベリー、舌はカットしたドライクランベリーをトッピング。

[ミックス犬] 丸口金をつけた絞り袋にクリームを入れ、中心にこんもり丸く絞り出します。さらにココナッツファインを上から散らし、耳に見立てたスライスアーモンドを差し込んで。目はカランツ、鼻はドライブルーベリーを使用。

[プーリー] 中心にスプーンなどで丸くクリームをのせ、モンブラン用の口金(または直径1mm程度の丸口金)をつけた絞り袋にクリームを入れて絞り出します。リボンはカットしたドライクランベリー、目は黒ごま、鼻はカランツでトッピング。

POINT
ナッツやドライフルーツはお好みで。犬それぞれに個性があるように、仕上がりは全部同じでなくてもかわいくて楽しいです! 食べる時は15分ほど冷蔵庫で冷やすと(冷やしている場合は少し室温においてから)、おいしく召しあがれます。

プレゼントする時はマフィンやカップケーキ用の箱に入れて。すべてを「いぬ」に揃えず、ナッツやドライフルーツだけの、少しハズしたタイプのデコレーションも合わせるのが好きです。

詳しいレシピはこちら

なかしましほさんのレシピ連載

次回はこちら

料理・撮影/なかしましほ 編集・文/singt

PROFILE

なかしましほさん

レコード会社、出版社勤務を経て、ベトナム料理店、オーガニックレストランでの経験を重ねたのち、料理家に。2006年「foodmood(フードムード)」の名で、体にやさしい素材を使って作るお菓子の工房をスタート。著書に『なかしましほのツイートレシピ』(主婦と生活社刊)など。

なかしましほさんが使用した材料はこちら

© 株式会社TUKURU