墨絵作家が猫の作品制作続ける理由 和紙使い幻想的な表現も 「猫絵展」

丹後和紙に愛らしい猫を描いた墨絵作家の藤川さん(福知山市大江町二俣・大江町和紙伝承館)

 京都府福知山市の伝統工芸・丹後和紙を使った「猫絵展」が、大江町和紙伝承館(同市大江町二俣)で開かれている。大阪府豊中市の墨絵作家藤川昌美さん(68)が描いた愛らしい作品が来場者の目を楽しませている。

 美容室を営む藤川さんは、阪神淡路大震災で被災し愛猫を手放したことをきっかけに、猫をテーマにした作品制作を続けている。

 会場には、和紙を丸く切り抜いてシャボン玉の中に猫が浮かんでいるように工夫した幻想的な作品や、来年の干支(えと)の辰(たつ)にちなんで竜のかぶり物を着けた猫など、毛並みや顔の表情まで細かく表現した約50点が並ぶ。

 藤川さんは「作品からストーリーを想像してもらい、かわいい猫の姿に癒やされてほしい」と話している。

 12月24日までの土日祝日のみで午前10時~午後4時。要入館料。11月3日には招き猫に塗り絵をするワークショップを開く。予約不要で参加費500円(関西文化の日のため入館は無料)。

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