昨年M-1決勝最下位も躍進、ダイヤモンドが初戦クリア 「リベンジしたい。決勝でウケたい」「眠れなかった」

お笑いコンビ・ダイヤモンドが26日、東京・雷5656会館ときわホールで行われた漫才日本一決定戦「M―1グランプリ2023」の2回戦に登場した。昨年は初の決勝進出を果たし、最下位に終わるも仕事面では大きく躍進。それでも野澤輸出と小野竜輔は「昨年のリベンジをしたい」と悲壮な決意を語った。

昨年の準々決勝進出組にはシード権が与えられ、2回戦で初登場。小学校の思い出をテーマに、落ち着きと混乱、共感と非共感が入り交じるネタを展開し、大きな笑いを呼んだ。出番後の野澤は「緊張感がありますね」と硬い表情で語り、小野も「初戦というのもあって普通には眠れませんでした」とプレッシャーを吐露した。

2017年の結成年からM-1に出場。昨年は初の準決勝進出から一気に夢舞台に進んだが、結果は決勝ファーストラウンドで10組中最下位。出演順の巡り合わせの悪さ、最下位で逆に箔が付いた点が取り上げられ、初の単独ツアーなど「今までにない仕事をさせてもらったのはM-1のおかげ」(小野)という躍進につながったが、悔しさは残った。

野澤は「リベンジしたいですね。決勝でウケたい一心でやってきたのに、ウケなかったので」と話し、小野も「何も爪痕を残せなかったから恥ずかしかった。昨年は余裕がなかったと思うので、楽しんで結果を出したい」と気持ちは固まっている。

マヂカルラブリー(17年最下位→20年優勝)、ウエストランド(20年9位→22年優勝)などリベンジを果たしたM-1の覇者は有名だ。小野は「それは逆転できたから取り上げられるのであって、僕らはまだ逆転できていない」と地に足を付ける一方、「最下位を経験された先輩がとても優しかった。気持ちは分かる、これから頑張ろう、と言ってくれました」と感謝する。ザ・パンチ(2008年最下位)、マヂカルラブリー、東京ホテイソン(2020年最下位)、ニッポンの社長(2022年キングオブコント最下位)ら芸人仲間との絆が深まったという。

仕事面の躍進とは対照的に、失地回復を目指すという今年のM-1。野澤は「同じ事をやっていてはダメだと思う。自信のあるネタを持ってこられるように。決勝でウケたいですね」と表情を引き締めた。小野は「ネタを温存できる立場ではない。一つ一つを全力で。優勝したいです」と力強く言い切った。

審査結果が同日夜に公式SNSで発表され、ダイヤモンドは3回戦進出が決まった。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

© 株式会社神戸新聞社