10月に上京 女性実力派コンビ・にぼしいわしM-1初戦で貫禄「大阪のためにも」躍進誓う

女性お笑いコンビ・にぼしいわしが27日、東京・雷5656会館ときわホールで行われた漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2023」の2回戦に登場した。今大会は4年連続準々決勝進出中で、女芸人トップを決める「THE W」では決勝舞台に3回(19、20、22年)立った実力者は、今月4日に大阪から東京に拠点を移したばかり。ボケのにぼし、ツッコミのいわしは「絶対に準々決勝の壁を突破したい」と新天地での躍進を誓った。

昨年の準々決勝進出組にはシード権が与えられるため、この日が初登場。にぼしのポエムのような独り言を、いわしがツッコミまくりながら、なぜか物語が進展していくネタを披露し、大きな笑いを集めた。

いわしは「2回戦を東京でやるのは初めて。私たちはお客さんに知られていないだろうと不安でしたが、すごく温かくて良かった」と感謝しつつ、「面白さの証明、という意味でM-1は、他の賞レースよりも強すぎる」と大会の価値を説明。にぼしは「緊張しすぎて、アロマをたきたくて仕方なかった」と、文字に起こすと面白さが伝わりにくい感想を口にした。

大阪時代と同様に、事務所に所属せずフリーとして活動する。ネット上でDMやメール先を公開しており、依頼を受けたいわしが仕事をとりまとめる。「事務所を間に置くよりも主催者、企業さんが気軽に連絡しやすいと思った。幅広く仕事をしていきたい。外から来たのに東京はすごく温かいですね」と現在は週に4~5日、1日で複数の出番をこなすなど精力的にお笑いライブへの出演を重ねている。

にぼしいわしは大阪時代、〝非吉本〟の立場で存在感を示し、全国区へ羽ばたく目標を掲げ、〝非吉本〟芸人の連係を深める活動を行った。独自のライブを立ち上げるなど試行錯誤を続けた。紆余曲折の末に東京に拠点を移したが、大阪にも月に1度は戻り、舞台に立ち続けるという。

いわしは「大阪のお客さん、お世話になった方には本当に感謝しています。大阪のためにも、絶対にM-1の準々決勝は突破したい。そのためにもっと実力をつけたい。我々が面白くならないと、どうにもならない」と覚悟を示した。にぼしは「東京に来たからには成績を絶対に落としてはいけない。絶対というのは、いい土には絶対にミミズがいるくらいの絶対。ミミズくらいに頑張ります」と、やはり文字に起こすと面白さが伝わりにくい意気込みを口にしていた。同日夜に大会公式SNSで3回戦進出が発表された。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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