願いは “雨と冷え込み” 広島菜の初漬け式 猛暑で出荷遅れも 広島市の産地

広島の冬の味覚・広島菜の初漬け式が広島市でありました。夏の記録的な猛暑の影響で出荷が遅れる中、関係者の願いは、“雨と冷え込み” です。

広島菜最大の産地・広島市安佐南区川内地区です。4代目の農家・高西雅博 さんのハウスでは、先週から広島菜の出荷が始まりました。

高西雅博 さん
「しっかり下から太さがあって、脈もはっきり出て、色も鮮やかで、漬けたらおいしい広島菜ができるんじゃないかと思います」

その高西さんもこの夏の猛暑水不足には悩まされたそうです。

高西雅博 さん
「朝昼晩とこまめに温度を冷ますために水をとるという作業は、ことしは特にたいへんでした」

高西さんは、徹底した水管理で例年どおりの出荷にこぎつけましたが、川内地区全体では水不足による生育遅れで出荷が遅れています。

そんな中、シーズンの幕開けを告げる初漬け式が、地元JAの漬物工場でありました。参列者の代表が祭壇に飾られた広島菜に塩を振りました。

もともと漬け込み作業の安全を祈る儀式ですが、関係者の一番の願いは、“雨と冷え込み” です。

広島菜委員会溝口憲幸 会長
「たいへんな今、干ばつになっております。2週間くらい、ずれるんじゃないかと。今からだんだん寒くなって、雨も降ると思います。風味豊かな広島菜ができるんじゃないかというふうに思っています」

JA広島市は、今シーズン、去年並みの800トンから1000トンの出荷を見込んでいます。

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