50代、会社でのゴールが見えてきました。そのときあなたはどうしますか?

50歳前半までは、仕事への意欲も充分あり、バリバリと仕事ができる時期でもあります。そして、役職としても部下を指導する立場になっているのではないかと思います。ところが50代中盤、つまり定年が近づいてくるころには、会社での自分のゴールが見えてきます。

つまり、自分はこの会社で「どのくらいのポジション(役職)まで行けるのか」が見えてくるのです。それは会社から見た「自分への評価」でもあります。それが、ハッキリするのが「役職定年」かもしれません。

何年後かに訪れる定年時のポジションも、だいたい予想がつきます。ここで役員になれなかったら、あと数年で定年、そして再雇用ということです。再雇用といっても、半数以上の人が70歳まで働く時代なので、もし、あなたが55歳だとすると就労期間は15年以上、平均余命までは28年以上残されています。

さて、50代。この会社での自分の先が見えてきました。そのときあなたはどうしますか?


「役職定年」で何が変わるのか?

「役職定年」になると会社によってさまざまですが、役職が下がったり、給与が下がったりすることがあります。子会社へ出向することもあるでしょう。自分よりも年下の人が上司になることや、部下がつかないこともあるでしょう。

いずれにしても、定年に向かっていることを実感させられるでしょう。役職定年を告げられたときに、「自分の仕事への会社の評価というのを肌で感じた」という人もいました。モチベーションは下がってしまうかもしれません。

会社の方針だとしても、きっとモヤモヤとしたものが残るのではないでしょうか。自分の評価と会社の評価へのギャップを感じる人もいるかも知れません。この「モヤモヤ」とした気持ちに、どうやって折り合いを付けていけばいいのだろうと悩むこともあるでしょう。いままで会社のために尽くしてきたのに!と割り切れない気持ちになるのもわかります。自分より若い上司に、どう接していいものか戸惑います。

とは言っても、いつまでもそんな気持ちを引きずっていたのでは、仕事に支障も出ますし、周りの人にも迷惑をかけるかも知れません。何よりも自分自身の気持ちが落ち込み、精神的に疲れるし、ストレスにもなります。気持ちの切り替えが必要でしょう。

「変化を恐れない」気持ちを持つこと

そのようなときどうすればいいか。私の提案としては、「変化を恐れない」気持ちを持つことだと思います。先ほども言いましたが、就労期間はまだ10年以上も残っているのです。70歳まで働くとしたら、55歳なら、まだ15年も働けます。この期間モチベーションの下がった状態で仕事をするのは、もったいないです。さらなる挑戦をしても遅くないだけの時間が残っているのです。

リスキリングをして、スキルアップをするのも重要です。転職を考えて新たな仕事や自分の能力を評価してくれる会社に転職をする方法もあるでしょう。また、いままで培ってきたスキルを使った定年のないフリーランス・自営業の道へ進むのもアリです。そして独立・開業という方法もあるでしょう。

定年準備として本当に必要な心構えとは

立命館アジア太平洋大学学長の出口治明氏は、58歳のときに大手生命保険会社を退職してライフネット生命保険を開業しました。また筆者の知り合いも57歳で会社を退職し、ひとり起業で独立してビジネス書の作家になった人もいます。

50代半ばからでも、新しいことはいくらでもできるはずです。いまの会社に勤めるだけが働き方ではありません。もちろんスキルアップをすることで、会社で働くことが楽しくなるかも知れません。重要なのは「変化を恐れない」ことです。「自分に何ができるのか?」を今一度考える時期でもあります。

『働かないおじさんが御社をダメにする』(白河桃子著)という本のなかに面白い例があったので、引用してみます。

転職を希望してきたおじさんに、「『何ができますか?』と聞くと、ちょっと考えて『部長ならできます』というのです」というのがありました。悲しいかな日本型雇用の特徴でもあるジョブローテーションを繰り返してきたためで、自分の専門と言える仕事を身につけることができなかった結果でしょう。欧米のようなジョブ型雇用では、ありえない話です。

これは笑い話ですが、笑えない話でもあります。こんな答えしか見つけられない人にならないように、自分のキャリアの棚下ろしをしてみることは、とても重要です。いままでやってきた仕事でいちばん楽しかった仕事は何か、やりたい仕事は何かを考えてみてください。この棚卸しをすることで、これからの15年間の働き方・生き方が変わってきます。

50代半ばから定年までの期間に自分のやりたい仕事は何か。そしてそのためには何をすればいいのかを考えてみてください。これこそが定年準備の心構えなのです。

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