棚田包み込む灯籠の光 長崎・大中尾棚田火祭り

竹灯籠の温かい光に包まれた大中尾棚田=長崎市神浦下大中尾町

 日本の棚田百選の一つ、長崎県長崎市神浦下大中尾町の「大中尾棚田」で28日、火祭りがあり、温かい光が斜面一帯を照らした。
 夕暮れとともにあぜ道などに置かれた約6千個の竹灯籠に火をともした。二胡(にこ)の音色が響く中、棚田の中央に「棚田はいいな 笑顔あふれる 大中尾棚田」の光の文字が浮かび上がり、多くの見物客が幻想的な雰囲気に酔いしれた。
 火祭りは稲の収穫を終えたこの時期に大中尾棚田保全組合が実施している。同組合会長の尾﨑正博さん(66)は「棚田米オーナーの協力もあり、今年も開催できた。農家の高齢化が進んでいるが棚田を守り続けていきたい」と語った

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