米入国試み摘発、247万人 メキシコ国境を経由、記録的水準

米国への亡命申請を希望するハイチからの移民たち=2022年12月、メキシコ・レイノサ(AP=共同)

 【ワシントン共同】メキシコ国境を経由して米国移住を図り、米税関・国境警備局に拘束されたり退去させられたりした人は、2023会計年度(22年10月~23年9月)に約247万人に上ったことが同局のまとめで28日分かった。22年度から10万人近く増え、記録的に高い水準が続いている。

 移民は米国社会で関心の高い問題。バイデン大統領が属する民主党の支持者は入国者らの法的地位の確立を重視する一方、共和党支持者は国境警備や不法入国者の国外追放強化を望む傾向があり、24年大統領選の争点となる。

 23年度に入国管理事務所を経ずに米国に入って拘束された人のうち、約90万人は裁判所に後で出頭する条件付きでの釈放や、当局の裁量による一時滞在許可の形で国内にとどまった。人口60万人弱の西部ワイオミング州など小規模州をはるかに超える規模に相当する。

 保守系FOXニュースはこうした人たちを「バイデン氏が野放しにする限り流入は収まらない」と非難する警備担当官の組合の声を紹介した。

© 一般社団法人共同通信社