長崎大病院で肝臓移植 脳死下の臓器提供1000例目

 長崎大学病院(長崎市)は30日、全国千例目の脳死による臓器提供に伴って肝臓の移植手術を28日に同病院で実施したと公表した。提供を受けたのは原発性硬化性胆管炎の30代男性で術後の経過は良好という。
 日本臓器移植ネットワークによると、千例目は中国・四国地方の病院に脳出血で入院していた60代男性。家族が臓器提供に同意し、26日午後7時22分に脳死と判定された。28日午前5時15分に摘出手術を開始。長崎大学病院では同午前9時15分に移植手術を始め、午後1時44分に臓器が到着。同8時41分に終了した。
 肝臓以外の移植手術はいずれも県外で行われ、60代男性に心臓、40代男性に肺、50代女性と40代男性に腎臓が提供されたという。
 同病院でこれまでに脳死と判定されて臓器提供者(ドナー)となった事例は15件あるという。

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