8年ぶり 式見女角力が土俵入り 「モッテコーイ」の歓声 乙宮神社で「式見くんち」

見事な土俵入りを披露する横綱「百合の花」(中央)=長崎市、乙宮神社

 長崎市向町の乙宮神社で29日、秋の大祭「式見くんち」があり、住民らが郷土芸能「式見女角力(すもう)」を奉納した。
 くんちは毎年10月29日にあり、16の地元自治会が2自治会ずつ8年に1度、伝統芸能を奉納している。
 式見女角力保存会によると、女角力の起源は1905年ごろ。下浜自治会と下向自治会の4~88歳の女性ら約100人が奉納した。
 境内では力士に扮(ふん)した女性たちが、化粧まわしを着けて「角力取り踊り」を披露。市立式見小の児童2人が横綱の土俵入りに露払いとして先達(せんだつ)した。三役そろい踏み、横綱の取組、弓取り式もあり、「モッテコーイ」の歓声が上がった。
 西の横綱で「百合の花」のしこ名を持つ北野百合子さん(44)は「8年ぶりに土俵入りして緊張した。これからも足が上がる限り出たい」と話した。

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