清水区の化学工場周辺水路から指針値5倍超の化学物質「PFAS」検出 静岡市発表

有害性が指摘される化学物質「PFAS」について、静岡市が行った水質調査で、清水区の化学工場周辺の水路から国の指針値の5倍を超えるPFASが検出されたと、1日、発表されました。

国の指針値を超えるPFASが検出されたのは、静岡市清水区三保の「三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場」の周辺にある水路です。静岡市では、10月10日から11日にかけ、過去にPFASを使用したことが分かっているこの工場周辺の水路のほか、市内5つの河川、合わせて6か所でPFAS濃度の調査を実施しました。その結果、この水路からのみ、国の指針値である1リットル当たり50ナノグラムの5倍以上にあたる、1リットル当たり270ナノグラムのPFASが検出されたということです。

会見で難波市長は、水路の水は、工場からの排水で、海へ出る前に、雨水と海水で薄められるため、現時点で海への影響は小さいと推定されると述べました。また地形などから、三保地区の地下水が他の地区の地下水に与える影響も小さいと推定しています。

(静岡市 難波市長)

「飲料水として検出されたわけではなく、その水を直接、毎日2リットル飲むことはない、工場排水に関しては直ちに健康被害が生じるような状況ではないと認識しています」

市では、この工場周辺の地下水でもPFAS濃度の調査を行っていて、結果は、来週6日以降に発表するということです。

© 株式会社静岡第一テレビ