なぜ?ハンターも出没に警戒 静岡県内 生息域の外にクマの目撃相次ぐ パトロールに同行「音を出すのは効果的」=静岡・裾野市

11月1日から、イノシシとニホンジカの狩猟が解禁となりました。一方で、静岡県内の山間部ではクマが相次いで目撃されていて、行政は、山に入る人たちにクマに注意するよう呼びかけています。

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<金原一隆記者>
「きょうから狩猟が解禁となりました。クマの目撃情報が相次ぐ中で、猟に入るハンターの人たちに危険はないのでしょうか。啓発活動に同行してみます」

狩猟が解禁となった1日朝、裾野市では、県や市、警察、猟友会がパトロールを行いました。

<駿東裾野猟友会 荻田勝美さん>
「これがシカの足跡なんですよ」
Q.どれですか?
「これ、これ、これ」

イノシシとニホンジカは、罠と銃で捕獲する猟が認められています。パトロールでは、禁じられた方法を用いていないかなど、狩猟における違反行為が無いかを確認します。

<パトロールの様子>
Q.これはイノシシ用ですか?
「シカですね」

<静岡県東部農林事務所 森林整備課 遠藤淳班長>
「クマはイノシシやシカより脚が大きいので(罠は)大きな直径ではないものを掛けてもらうようにお願いしている。大きいとクマが錯誤捕獲で(狩猟を自粛している)かかりやすくなってしまう」

いま、静岡県内で目撃が相次いでいるクマ。静岡県では富士山周辺と南アルプスがツキノワグマの生息域とされています。この生息域のマップに、県内で10月以降、クマが目撃された場所を重ね合わせたものです。

クマを目撃したという通報は、11月1日までに県全体で20件を超え、生息域から外れた場所で相次いで出没していることが分かります。裾野市内では、10月19日に須山地区で子どものクマが目撃されました。

<裾野市農林振興課 山井真乃介さん>
「(19日の)朝9時頃、このあたりで子グマ2頭を見たという目撃情報がありまして」

<駿東裾野猟友会 荻田勝美さん>
Q.このあたりもクマの生息エリアになる?
「ならないですね。普段はいないですね。やっぱりエサがないので、捨ててあるゴミとか食べに来ているんだと思います」

<パトロールの様子>
「裾野市内、クマの目撃情報があるので、気を付けてください」

パトロールでは、山で作業をしている人たちにもクマへの注意を呼びかけました。

クマに遭わないよう、日頃からどう備えているのかベテランの猟師に聞きました。

<駿東裾野猟友会 荻田勝美さん>
「私は犬を連れていきますからね。犬が追い立てますから。あとはラジオをかけるとか、鈴をつけるとか、そういった方法しかないんじゃないですかね」
Q.音を出しておくのは効果的?
「効果的ですね」

クマの生息域近くの山に入る場合は、ラジオや鈴などの音を鳴らして、人間がいるということを知らせることでクマと出くわすリスクを下げることができるということです。

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