日本文理大が7年ぶり全九州大学野球V 明治神宮大会の出場権獲得【大分県】

優勝した日本文理大の選手たち=ペイペイドーム
【日本文理大-九州共立大】8回裏日本文理大2死満塁、園田が右中間に勝ち越しの3点適時三塁打を放つ
優勝を決めて笑顔を見せる日本文理大の永谷(右)と園田
優勝を決めて喜びを爆発させる日本文理大の選手たち

 大学野球の第30回全九州選手権は1日、福岡市のペイペイドームで決勝があった。県勢の日本文理大(九州地区北部1位)は九州共立大(福岡六大学2位)を6―3で下して7年ぶり2度目の優勝を飾り、明治神宮大会(15日開幕・神宮球場)の出場権を得た。

 日本文理大は四回までに3失点し、追う展開となった。だが七回に無死一塁から高倉の右越え適時二塁打で1点を返すと、八回は打者一巡の猛攻で5点を奪って逆転した。投げては4投手が継投し、六回から4番手の永谷が好投して最後を締めた。

 ▽決勝

九州共立大

200100000|3

00000015x|6

日本文理大

(九)稲川、伊波、田中翔、木村仁、川根―笹原

(日)新里、木谷、入江、永谷―園田

▽三塁打 園田(日)▽二塁打 村上大、尾石(九)粟国、高倉、東門(日)

■8回に猛攻、逆転

 日本文理大は逆転勝ちで九州共立大を下し、7年ぶりの九州王者に返り咲いた。中村寿博監督は「最後によく食らい付いた。粘り強く戦った選手の成長がうれしい」と感慨に浸った。

 終盤に怒濤(どとう)の攻撃で試合をひっくり返した。2点を追う八回、先頭の島袋大地(2年)が左前打で出塁。1死後、東門寿哉(4年)の左中間を破る適時二塁打で1点差に詰め寄ると、2死と追い込まれた後、三者連続四球を選び、押し出しで同点とした。

 なおも満塁で打席に立った園田祐心(3年)は速球で押す相手投手に対し、バットを指3本分短く持って対抗した。真ん中寄りに入った外角直球を捉えると打球は右中間を破り、走者一掃の適時三塁打となった。

 チームは中盤まで好機を生かせず苦しい展開が続いた。園田も前の3打席は犠打失敗に2三振と振るわなかった。「4年生と一日でも長く野球がしたい」。ゴロを狙って必死にバットを振り抜き、勝利を大きくたぐり寄せる値千金の一打を放った。

 最後は六回から登板した永谷魁人(2年)が3人で締め、優勝が決まるとマウンドに歓喜の輪が広がった。準決勝でも好リリーフを見せた永谷は「リーグ戦では良くなかったが、チームに貢献できた」。明治神宮大会に向けて「少しでも長いイニングを投げて勝ちたい」と活躍を誓った。 

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