応援の気持ち込め、墨書と絵画のカレンダー 大分市「暁雲福祉会」の利用者が制作【大分県】

カレンダーに使われた墨書や絵画をかいた利用者=大分市市尾
暁雲福祉会の利用者の作品を使った2024年版「風」カレンダー

 【大分】大分市の社会福祉法人「暁雲福祉会」(丹羽一誠理事長)の利用者の作品で作った2024年版「風」カレンダーが出来上がった。墨書(壁かけ型)と絵画(卓上型)の2種類を販売。原書・原画展を30日まで、同市市尾の八風・beで開いている。

 墨書カレンダーは重度の知的障害がある利用者の自己表現活動の一環で27年目。今年は「YELL~エール」がテーマ。「輝く」「雨のち晴れ」など応援の気持ちを込めた言葉のほか、新たな試みとして詩を載せた月も。詩の作者の小野洋子さん(66)は「詩を書くことが大好き。たくさんの人に見てもらえたらうれしい」。

 絵画のカレンダーは3年目で、同法人のアート集団「風人(ふうと)」が手がける。秋をモチーフにした緻密な線描画、貼り絵のヒマワリと花火など「四季」をテーマに構成した。辰(たつ)年にちなんだ竜を明るい色合いで描いたメンバーの川野みゆきさん(48)は「みんなに幸運が訪れるようにと願いながら一生懸命頑張って描いた」。

 持続可能な開発目標(SDGs)の取り組みで、絵画のカレンダーは毎年入れ替えて使えるフレームを、これまでのプラスチック製から紙製に変えた。

 カレンダーは墨書1200円、絵画千円(フレームなしは750円)。同市のリブロ大分トキハ店などで販売している。問い合わせは八風園(097.524.2424)。

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