眼下に広がる雲海、朝焼けと共演 刻一刻と移ろうドラマ 兵庫・佐用「大撫山」

朝日を浴び、幻想的な世界を映し出す雲海=1日早朝、佐用町の大撫山から

 秋が深まって冷え込みが強まる中、1日早朝、兵庫県佐用町の市街地が濃い朝霧に包まれた。まちを一望する大撫山(おおなでさん)(436メートル)の展望台からは眼下に真っ白な雲海が広がり、日の出とともに刻一刻と表情を変えていった。(辰巳直之)

 麓を流れる佐用川と千種川の水蒸気が夜、急激に冷やされて起きる現象。秋から冬にかけて発生し、昼夜の寒暖差が大きいほど霧が濃くなるという。

 この日も展望台では、多くの写真愛好家が夜明け前からカメラを構えた。長年撮影しているという地元の男性(87)は「この時期は毎日のように撮影に来る。霧が波打ったり盛り上がったり、毎回違う表情を見られるのが魅力」と話した。

 佐用町商工観光課TEL0790.82.0670

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