米沢に新病院が開院 全国初、公立と民間が独立合築

米沢市立病院と三友堂病院の新病院が開院し、患者の移送が行われた=米沢市・三友堂病院

 米沢市の市立病院と三友堂病院が一体的に整備を進めてきた新病院(同市相生町、福田町2丁目)が1日、開院し、地域医療連携推進法人よねざわヘルスケアネットが始動した。公立と民間が独立を保ちながら施設を合築するのは全国初。初日は新三友堂病院で人工透析の治療が始まり、両病院の入院患者計約240人の移送が行われた。外来診療は6日に開始する。

 両病院は旧市立病院南側の敷地に建設した。ともに8階建てで、調剤薬局や研修室を備えた両病院共有のアメニティセンターで連結している。

 旧病院からの患者移送は午前8時半ごろから始まり、市立病院は140人、三友堂病院は旧病院(同市中央6丁目)とリハビリセンター(同市成島町3丁目)から計101人を搬送した。前日生まれたという新生児らも移動した。市立病院の松本幸夫統括副院長は「患者さんのため、両病院が互いに協力して取り組んでいきたい」と話した。

 両病院は役割分担を明確にし、市立が手術や救急などの急性期医療、三友堂がリハビリや在宅復帰に向けた回復期医療を担う。病床数は市立が263床、三友堂が199床。よねざわヘルスケアネットとして、医療機器の共同利用、医療従事者の人事交流などを通し、経営効率化、医療の質の向上を目指す。新病院整備の総事業費は市立が約162億円、三友堂が約87億円。

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