地域の“防災力”向上へ…中学生が「防災マップ」作り 浜松市西区

先日、浜松市の中学校で、生徒が学区内を歩き防災マップを作成しました。地域の防災力を向上させようという取り組みとは?

防災マップ作りに挑戦したのは、浜松市西区の入野中学校の1年生の生徒たちです。この防災マップ作りは、自分たちの住む地域を知ることや生徒の防災力の向上を目的に、浜松西ロータリークラブが企画したものです。ある班が調査するエリアは…。

(浜松西ロータリークラブ 瀧本 健司さん)

「古い建物があって道も狭い場所があり、避難するときは気を付けないといけない」

生徒たちは避難にむかない狭い道路や、倒壊の危険がある空き家など、自分たちの住む地域を歩いてチェックしていきます。

(浜松西ロータリークラブ 瀧本 健司さん)

「空き家はメンテナンスが行き届かない、瓦が飛んだり壁がはがれていたり、台風や暴風のときに気を付けないといけない」

また、危険場所だけでなく消火器や防災倉庫など命を守る設備の確認も、大事なチェックポイントです。一方、別の班では土砂災害など危険がないか調査していました。

(生徒)

「崖崩れてくるかな、ここ危ないよ、崩れたら」「落ちてきたら危ない、フェンスね」「これも古いから、さびてる」

約3時間かけて学区内の調査を終えた生徒らは、学校に戻り、調査内容を紙の地図と、インターネット上で閲覧できる「e防災マップ」に落とし込んでいきます。

(生徒)

「道が狭くて車がすぐ近くを走っている場所、地震が起きたらブロック塀が崩れそうな場所」

住み慣れた場所ですが、防災の観点で地域を見ると普段とは違って見えたようです。

(生徒)

「自分の家の周りは安全だと思い込んでいた。実際に歩いてみたら意外と危険があった。しっかりと家族に伝え、みんなの命を守りたい」

(生徒)

「私の地域は周りに消火器が多くて、自分も消火器にふれる機会を増やしたいと思った、地域の防災訓練が頻繁にあるので、積極的に参加して慣れていきたい」

防災マップ作りを企画した浜松西ロータリークラブの担当者は…

(浜松西ロータリークラブ 瀧本 健司さん)

「(中学生は)自ら行動できる、ひとりの大切な人材。地域の防災力だけじゃなく他の地域に行ってもリーダーになってもらいたい」

中学校では、地図が完成したら学校のホームページなどから閲覧できるようにし、多くの人に防災マップを利用してもらいたいと話しています。

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