阪神が38年ぶり日本一に王手 オリックスに6-2で逆転勝利

8回阪神1死二、三塁、森下が適時三塁打を放ち、3-2と逆転する=2日夜、西宮市の甲子園球場(撮影・風斗雅博)

 プロ野球のSMBC日本シリーズ2023は2日、兵庫県西宮市の甲子園球場で第5戦が行われ、阪神が6-2でオリックスに逆転勝ちし、通算3勝2敗として38年ぶりの日本一に王手をかけた。

 阪神は一回、絶好機をつぶした。近本(兵庫県淡路市出身)の右前打、中野のバント(記録は犠打失策)で無死一、二塁としたが、森下が二ゴロ。続く大山の空振り三振と一走森下の盗塁失敗で併殺に終わった。

 二回には今シリーズ不調の佐藤(兵庫県西宮市出身)に二塁打が飛び出すも、無得点。三回は1死から中野が中前打で出塁したが、続く森下が併殺に打ち取られた。

 拙攻の連続で流れはオリックスへ。先発大竹が2死走者なしからゴンザレスに先制の一発を浴びた。

 反撃したい阪神だが、五回もチャンスを生かせない。先頭坂本(兵庫県養父市出身)の左前打、木浪の犠打で1死二塁と攻めるも、代打渡辺と近本から快音は響かず、スコアボードのゼロを増やした。

 七回はエラーの連鎖で追加点を与えた。2死一塁からオリックス森の二ゴロを中野がグラブに収められず、フォローに回った右翼森下もボールに手が付かず、一走宗の生還を許した。

 阪神は八回、湯浅をマウンドに。今春のWBC日本代表は2奪三振を含む三者凡退と1日の第4戦に続いて起用に応えると、打線がついに爆発する。

 先頭木浪が内野安打と相手の悪送球で二塁まで進み、代打糸原が好機を広げる左前打。今季の得点圏打率セ・リーグトップの近本が右前適時打で1点をかえすと、中野の犠打を挟み、この日当たりがなかったルーキー森下が左中間を破る2点三塁打で一気に逆転した。大山、坂本も適時打で続き、さらに3点を加えた。

 最後は守護神岩崎が3人で抑え、本拠地に大歓声がこだました。

 日本シリーズ第6戦は4日、オリックスの本拠地・京セラドーム大阪に会場を移して行われる。(有島弘記)

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