【アルゼンチン共和国杯/データ攻略】モレイラ想定の2頭 ゼッフィーロとチャックネイトの「100 or 0%」

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今週は東京競馬場でアルゼンチン共和国杯(芝2500m)が行われる。GIシリーズの中休み週だが、ハイレベルレースだった前走オールカマー3着馬ゼッフィーロをはじめ、当舞台で施行された目黒記念でワンツーを決めたヒートオンビートディアスティマが参戦。当レースと好相性の六社S勝ち馬チャックネイトもタイトル奪取を目論む。

ここでは、過去10年データからチャックネイトとゼッフィーロにフォーカスした「100 or 0%」データを取り上げる。

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■チャックネイトに該当の【3.1.1.0】

前走3勝クラスを制して臨むチャックネイト。ヒートオンビートやディアスティマといった当舞台の重賞連対馬との比較で実績が足りないのは事実だろう。初重賞のここは半信半疑の評価にとどまっている印象だが、データ面での好材料は存在する。

・前走東京芝2400mを4角7番手以内で勝利【3.1.1.0】

のちの有馬記念勝ち馬ゴールドアクター、ジャパンC2着馬オーソリティもこれに該当。馬券内率に換算すると100%で、前走コース×脚質との掛け算で生まれた“100%データ”だ。

血統面に目を向けると、この馬の父ハーツクライは当レースで3頭の勝ち馬を輩出。そのなかにはジャパンCを制したシュヴァルグランの名前を見つけることができる。国内外で数多のGI馬を育て上げた名トレーナー・堀調教師が送り出す伏兵。GI戦線に殴り込みをかけるべく、勝負駆けが期待できる1頭だ。

■ゼッフィーロに立ちはだかる【0.0.0.11】の壁

その一方で、危険な人気馬の可能性が高いのがオールカマー3着から臨むゼッフィーロだ。タイトルホルダー、ジェラルディーナといったGI馬が複数出走したレースでの3着は立派。今後の活躍が期待される4歳馬にクエスチョンマークがついてしまうそのデータとは?

・東京芝未勝利のディープインパクト産駒【0.0.0.11】

2人気の支持を受けたキラーアビリティや宝塚記念5着から臨んだメイショウテンゲンなど、全頭が馬券外の“0%データ”に該当。ディープインパクト産駒と相性の悪い一戦に東京芝未勝利の要素が加味されることで、好走率はガクンと下がってしまっている。

週中は除外対象だったこともあり、流動的なオッズだったゼッフィーロ。今回鞍上を務めるJ.モレイラは同馬とチャックネイトの二択だったが、無事に出走が叶ったことでこちらの馬を選択した。“騎手人気”もありそうな1頭だが、データ上での“買い要素”が見出しにくいことは頭に入れておきたい。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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