【アルゼンチン共和国杯/追い切り診断】ゼッフィーロを上回る「S」の最高評価 「まさに本格化、覚醒の時を迎えた」

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■チャックネイト

【中間調整】父ハーツクライ、母は米GI馬という社台ファーム生産の良血馬。体質の弱さ、気性の難しさがあり出世は遅れたが、ここまで5着以下なしと堅実に駆けている。去年夏にノドの手術、今年春に去勢手術を施したことで持てるポテンシャルをより発揮できるように。前走、3カ月半の復帰戦だった六社Sは走りにくい重馬場、それに直線で狭くなるシーンもありながら接戦を制し、3勝クラスを卒業。本格化を物語る勝利内容だった。

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過去2走、休み休み走ってきた馬だが、体調面順調ということで中3週のアルゼンチン共和国杯で重賞初挑戦へ挑むことに。在厩で調整が続けられている。10月22日の初時計で14-14ペースの入りとはいえ、実力馬ヒシイグアスと併せられ追走併入。辛勝だった前走の反動はしっかり抜けたようだ。1週前追いのウッド併せ馬では2歳馬を相手に速い時計で追走併入。やや手応え見劣ったが、これは相手(サトノオラシオン)が走り過ぎただけだろう。

【最終追い切り】レース当週の追い切りにはJ.モレイラ騎手が騎乗し、ウッドで併せ馬。序盤からある程度出していく、意欲的な3頭併せを行い、先行2頭にスムーズなコーナーワークから取り付いていく。ラストはギリギリまで仕掛けを待ってから鋭く伸ばされ2頭と併入した。

【見解】稽古で派手に動かなかった馬だが、先週今週と水準以上の時計で動けており、まさに本格化、覚醒の時を迎えた感がある。道中の落ち着きぶりはこれまでにないレベルだし、併せ馬で相手をロックオンした際の気迫も十二分。モレイラ騎手は“抽選通れば”の条件だったゼッフィーロへ乗ることとなったが、目下の充実度ならセカンドプランとして騎乗する大野騎手鞍上でも好結果に期待していい。

総合評価「S」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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