新上五島でNIE教育推進会議 自校の行事で新聞とのつながり実感

NIE教育の取り組み状況を発表する教諭ら=新上五島町

 新上五島町教育委員会は10月31日、榎津郷の町新魚目支所で第1回町NIE教育推進会議を開いた。NIE教育実践指定校の町立有川小、県立上五島高、連携校の町立有川中の各代表のほか、町立有川、青方両幼稚園の教諭らもオブザーバー参加した。
 有川小は、担当教諭がNIE全国大会で実践事例を学び「新聞のローカル面を『ふるさと教育』の教材として活用、読む力、伝える力を育む取り組みをしている」と説明。「自校の行事で取材を受け記事化され、新聞とのつながりを実感した」と話した。
 有川中は生徒の「生活の近くに新聞を」と考え、新聞を校内に掲示。生徒が記事の要約と感想を書くなど、新聞が「生活の一部」になるよう働きかけている。
 上五島高は、朝の読書時間で新聞を読む生徒の増加に触れ「教師が読んだ記事を紹介し、生徒が意見を書いている。就職などの面談時にも新聞で得た知識は力となり得ると伝えている」などと報告した。
 幼稚園教諭らは「園児でも新聞を見て地元の記事、写真には反応する」と指摘。上五島高の山口裕平教諭(29)は「他校の取り組みを知ることができた。幼稚園から高校までつながった教育をできるのは新上五島町の強み」と話した。一方、新聞が学校で閲覧できても未購読の家庭があることなどから、山本元之教育長は「保護者、家族も巻き込むようなNIE活動になるといい」と語った。

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