和の風情歩いて堪能 金澤きもの小町

着物姿で長町武家屋敷跡の散策を楽しむ参加者=金沢市長町1丁目

  ●市内外から300人参加

 5日に金沢市中心部で行われた「金澤きもの小町2023」(北國新聞社、県和装文化協会主催)には市内外から約300人が参加し、加賀友禅の訪問着などに身を包んで秋の城下町に繰り出した。参加者は青空の下でそぞろ歩きを楽しんだほか、各所で開催されているイベント会場にも足を運び、奥深い和装の魅力と和の文化が息づく金沢の風情をたっぷりと堪能した。

 参加者は北國新聞交流ホールで受け付けを済ませた後、思い思いの着こなしで長町武家屋敷跡やひがし茶屋街、紅葉が進むアメリカ楓(ふう)通りへ向かった。市内のカフェ4カ所でドリンクや菓子が振る舞われた。

 市内に住む岩坪一枝さん(84)は、40年ぶりに袖を通したという白い着物で参加し「だんだんと着物を着ることが減ってきたので、とても良い機会になった。たくさんの人と一緒に楽しめてうれしい」と笑顔で話した。

 参加者には、開催中の北國新聞創刊130年記念「金沢城・兼六園大茶会」(県茶道協会、北國新聞社など主催)の招待券も贈られ、大茶会会場周辺を巡回するバスが運行された。

 北國新聞交流ホールでは旅行券や加賀友禅が当たる抽選会が行われたほか、記念撮影用スペースが設けられ、振り袖や訪問着をまとった人々がポーズを取った。

 5日は食やアート教室など多彩な催しが楽しめる「百万石まちなかめぐり もみじ2023」(同実行委主催、北國新聞社など後援)がしいのき緑地で開催され、「金澤きもの小町」の参加者や観光客、親子連れなどが工作のワークショップや飲食を楽しみ、3連休最終日のまちなかをにぎわせた。

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