甲斐虎山、江藤純平ら臼杵出身者の絵画など展示 市歴史資料館で企画展【大分県】

初公開となる甲斐虎山の「金剛山」(右)など臼杵市出身作家の作品計16点が並ぶ=臼杵市市浜の市歴史資料館
臼杵市出身の洋画家、江藤純平の「白馬渓」(左)などの作品

 【臼杵】臼杵市出身の作家の歴史や作品に触れる企画展「うすきで芸術しよう!」が、市内市浜の市歴史資料館で開かれている。市が所蔵する絵画や絵図など計16点を展示し、南画家甲斐虎山(こざん)などの作品を初公開。作者の背景や功績なども詳しく紹介している。12月18日まで。

 甲斐虎山(1867~1961年)は海添出身。帆足杏雨に南画を学び、日田の咸宜園に入門後、教育者となった。1914年に別府市に移住したことをきっかけに画業に専念し、詩・書・絵の創作に没頭したという。初公開の「金剛山」は山の頂上をクローズアップした迫力満点の作品で、「一見の価値あり」と同館。

 この他、龍原寺三重塔(臼杵市福良)の設計で知られる高橋団内が描いた臼杵城図、浮世絵師右田年英の「名誉十八番」、洋画家江藤純平の「白馬渓」など見応えのある作品が並ぶ。

 市歴史資料館は「近世・近代に絵画が世の中にどう広まっていったかや、臼杵出身の作家たちがそこで果たした役割などを知ってもらいたい」と呼びかけている。

 開館は午前9時半~午後5時半。火曜休館。専門員が展示品を解説する「ギャラリートーク」は11月12日と12月10日にある。問い合わせは同館(0972.62.2882)。

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