ナマコ過去最少5キロ 例年の20分の1 七尾湾で漁解禁

水揚げされたナマコ=6日午前10時40分、七尾市の石崎漁港

 七尾湾のナマコ漁が6日解禁され、石崎漁港(七尾市)の初日の水揚げは過去最少の5キロにとどまった。例年の20分の1ほどで、今夏の猛暑で海水温が高く推移していることが要因とみられ、漁師は気温が下がる冬場の水揚げを願った。

 午前5時ごろから、けた引きや底引き網漁船4隻が出漁した。ナマコがおらず約3時間半で引き返す船もあり、漁師は「こんなのは初めてや」と嘆いた。

 石川県漁協七尾支所によると、石崎漁港では例年、初日は100~200キロの水揚げがあるという。ナマコは水温が13度以下で活発に活動するが、6日の七尾湾は23度と高く、岩陰から出てこなかったとみられる。

 水揚げされたナマコは体長15~20センチ前後で例年より大きかった。高水温の影響で生育状況が悪く、小さな個体がかからなかった可能性があるという。七尾支所の竹内大生運営委員長は「毎年1~3月にかけて多く取れるので期待したい」と話した。

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