阪神タイガースの優勝から一夜明けた6日、「日本一早いマジック点灯」で知られる尼崎中央三丁目商店街(兵庫県尼崎市)で、オリジナルボードを「日本一」に切り替える式典が開かれた。マジックナンバー「1」から「日本一」に替えられると、阪神ファンらは六甲おろしを熱唱し、38年ぶりの喜びに浸った。
阪神にエールを送ろうと、同商店街振興組合が2002年、アーケードにオリジナルボードを設置。順位のない公式戦開幕前から残り試合数を掲示し、毎年、気の遠くなるカウントダウンを続けてきた。
この日は、ボード設置以来初めての「日本一」を見ようとファンらが集結。タレントのタージンさんが司会を務め、同商店街の名誉応援団長でプロレスラーの空牙(クーガー)さんが脚立に立ち、念願の「日本一」に張り替えた。締めの六甲おろしを熱唱し、タージンさんが「来年も連覇するぞ。見事な日本一」と声を上げた。
同組合の寺井利一理事長(62)は「何回かあかんかなと思うときもあったが、一丸となって勝ってくれた。コロナ禍でしんどい店も多く、日本一で盛り返していきたい」と力を込めた。
阪神のお膝元で優勝の喜びを味わいたいと岐阜県大野町から訪れたゲストハウス店主の男性(36)は「みんなで応援する空気感が最高。日本一は夢じゃないんだ」と笑みを浮かべた。(池田大介)