1匹なんと10,000,000円! 松葉ガニが史上最高値、落札は神戸の料理店主 兵庫・但馬で初競り

浜坂漁港の初競りで1千万円の最高値を付けた松葉ガニ=6日午後、兵庫県新温泉町芦屋

 冬の味覚、ズワイガニの漁が6日に解禁され、兵庫県の但馬地域にある各港で午後から初競りがあった。茶褐色のカニが並べられ、仲買人の威勢の良い声が響き渡った。

 県但馬水産事務所によると、但馬、浜坂の2漁協に所属する計37隻が前日に五つの港から出漁。うち浜坂漁協からは13隻が出て、全船が6日に帰港した。

 浜坂漁港(新温泉町)では、松葉ガニ(雄)が1匹1千万円の最高値を付け、県内の過去最高を更新。重量や外観などの基準を満たした浜坂漁協のブランド「浜坂がに煌星」に認定された。これまでの最高値は昨年に柴山港(香美町)で記録した1匹315万8千円だった。

 松葉ガニを競り落とした神戸市中央区の日本料理店「料理屋植むら」の店主植村良輔さん(47)は「直前に800万円の値段が付いたが、命がけで頑張ってくださる漁師さんを応援する一心で、金額にためらいはなかった」と話した。

 漁期はセコガニ(雌)が12月末、松葉ガニが来年3月20日まで。資源保護のためにミズガニ(脱皮して間もない雄)は来年2月の1カ月限定で漁獲する。(斎藤 誉)

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