香港への日本人団体旅行が8割減

円安は日本国内で深刻なインフレを引き起こしている。11月2日の香港メディアによると、香港を訪れる日本人観光客を専門に扱う旅行会社は、香港を訪れる日本人団体旅行客が8割以上減少し、経営が困難になっていると指摘。香港への日本人観光客の旅行を専門に扱う東洋旅行社は、円相場の継続的な下落により市場は「80~90%死滅」していると語った。最盛期には月に10~20組以上あったツアー客数は、現在では月に2~3組にまで減り、ビジネス客の予約収入でかろうじて運営している状態となっており、「生き残るのはほぼ不可能だ。厳しい状況だ」と率直に語った。新型コロナ流行収束後、香港の日本への観光プロモーションは不十分で、日本人観光客に対する優遇措置もなかったため、業界の回復を支えることが困難だったと指摘。「日本人観光客はまだ非常に少ない。香港政府は日本人観光客を誘致するために、旅行ギフトや消費者向けクーポンなどを送ることを検討すべきだ」と述べている。

日本で博士号取得を目指して勉強中の香港人学生の張さんは、東京で物価が年初に比べて少なくとも20%上昇しており、行きつけの日本食レストランの一部ではメニューの値上げを行っていると語った。少なくとも100 ~ 200円割増しとなり。普通の定食は2月には1食1000円以下だったが、現在は1200円で、それも「優待時間」のみとなっている。張さんはまた、円安が続いているため、日本留学中に受け取った奨学金は香港ドルに換算すると20~30%価値が下がると指摘。円安が続く中、さらに円に両替する予定はあるかと尋ねると、「その予定はない。第一に、東京に住んでおり、平日はクレジットカードや携帯電話での電子決済が多い。為替レートは瞬時に変わるため、利用する機会が少ないから」と指摘した。第二に、同氏は景気下振れの可能性を懸念しており、「日本の経済環境は常に非常に厳しい。まったく理想的とは思えない」と語った。

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