日本留学女性が扇動罪で禁固2カ月

日本に留学中の23歳の女性は2018年以来、フェイスブックやインスタグラムに香港独立を宣揚する投稿を多数投稿したことから逮捕され、このほど裁判で扇動罪を認め禁固刑が下された。11月3日の香港メディアによると、被告は先に扇動目的で1つ以上の行為を行ったとして罪を認め、西九龍裁判法院(地裁)は3日、禁固2カ月の刑を下した。裁判官は投稿13件のうち12件は公衆が閲覧できる可能性があると指摘し、当初は関連法を知らなかったとしても、最初に扇動罪で起訴された際に投稿を削除すべきだったと説明した。

被告は2018年9月7日から今年3月8日まで香港で、フェイスブックやインスタグラム上で声明や写真を公開し続け、扇動目的の1つ以上の行為を行った疑いで起訴されている。その内容は、中央政府および香港特区政府に対する憎しみや軽蔑を引き起こしたり、反乱を扇動したりする特定の意図を持ったもの、法的手段に従わずに変化をもたらそうとする香港住民を挑発するもの、その他法律や合法的命令に従わないことを奨励するというもの。

量刑判決の際、裁判官は被告が2018年に訪日し、東京の日本大学で政治経済学を学んだことを指摘。フェイスブックは友達が約470人で投稿は一般公開できるが、インスタグラムは友達が約600人でフォロワーのみ投稿を閲覧でき、投稿のオリジナリティーや投稿頻度から事件は軽微といえる。しかしフェイスブックに投稿された投稿13件のうち12件が「地球ポスト」に分類され、そのうち1件は日本語で書かれ香港独立を主張したものだった。 香港で日本語が分かる人なら誰でも読むことができる。

裁判官は「被告が当初は関連法を知らなかったとしても、その後最初の扇動訴追事件が発生したにもかかわらず、被告は依然として投稿を削除しなかった」と指摘。刑罰は抑止力でなければならないこと、弁護側には刑罰の執行猶予の根拠がないことなどを考慮し、3カ月を量刑の起点とし、禁固2カ月を言い渡すこととした。

被告は2018年9月から22年5月までの間、「私は香港人であり、香港独立を主張する」「中国共産党は破壊されていないのに、なぜ故郷と呼ぶのか」など計13件のコンテンツをインターネット上に公開した。 「香港独立が唯一の『出口』」などの投稿があり、そのうち2件は香港で投稿された。被告は日本滞在中、2019年と今年2月の2回、身分証明書の更新のため香港に戻り、同年3月に逮捕された。投稿は逮捕当日までソーシャルメディア上に残り、削除されなかった。

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