栃木の高橋さん、全米1位に「夢にも思わず...」 パッチワーク歴25年、制作作品「カラフル」

1位の作品と受賞を喜ぶ高橋さん

 【栃木】大平町新、パッチワーク教室指導員高橋裕子(たかはしゆうこ)さん(64)が制作したパッチワーク作品が、4月に米国ケンタッキー州で開催された全米最大級のコンテスト「キルトウィーク・パドゥーカ」の小型壁掛けハンドキルト部門で1位に輝いた。パッチワーク歴25年の高橋さんは過去に入選歴があるが、1位は初めて。「夢にも思わなかった。長年続けてきて良かった」と喜びを語った。

 同コンテストはアメリカンキルト協会(AQS)が主催するキルトショーで、世界各国のキルト愛好家が出品している。高橋さんは15点の部門入選作品の中で1位に選ばれた。

 作品は縦横各135センチの「カラフル」。多様性にあふれた社会を願い、見た人が元気になれるビタミンカラーの緑やオレンジを多く使い、引き立つ布と引き立たせる布とのバランスを見極めながら縫い合わせた。「布の柄を生かした細やかな表現が素晴らしい」と高く評価された。

 家事や育児の合間に趣味でパッチワークを始めた高橋さん。「小さいものを長い年月をかけて大きく仕上げていく工程は子育てや家庭に共通していた」と話す。1999年に講師、2年後に指導員の資格を取得し、現在は市内で教室を主宰している。「小さな布が集まってできるパッチワークを通して、人とのつながりや支え合いの大切さを伝えていきたい」と今後を見据えている。

 「カラフル」は9~12日、とちぎ岩下の新生姜(しょうが)ホールで開催する教室の作品展で、15人の生徒の作品と共に展示する。午前10時~午後6時(最終日は5時)。入場無料。(問)高橋さん070.4474.4015。

© 株式会社下野新聞社