佐賀制作の映画「つ。」 スタッフが知事訪問 海外で高評価、11月10日公開 

山口祥義知事(左端)に劇場公開を報告するU Inose監督(左から2人目)、主演の山下万希さん(同3人目)、総合プロデューサーの笠原徹さん(同4人目)=県庁

 全編を佐賀県内で撮影した映画「つ。」の劇場公開を前に、監督・脚本のU Inose(ユウ イノセ)さん(40)ら制作陣が6日、山口祥義知事を訪ねた。スペインやイタリアなど11カ国の映画祭で受賞するなど高い評価を得ており、10日から佐賀市のイオンシネマ佐賀大和で公開される。

 「つ。」はままならない日常から逃避し、居場所を求める主人公が挫折を味わいながら、新たな自分をつくっていく青春映画。タイトルは「かさぶた」を意味する佐賀弁「つ」に由来する。

 U Inoseさんは嬉野市生まれで、高校卒業後に英国にサッカー留学した際の挫折を作品に反映させているという。「青春は10代だけではない。大人でもいろんなことができる、ということを感じてもらいたい」と語った。

 オーデションに合格し主演を務めた佐賀大経済学部4年の山下万希(ばんき)さん(21)は「知っている場所や懐かしい場所、人間らしいストーリーを楽しんでほしい。その中で自分だけの哲学を見つけてもらえたら」と観賞を呼びかけた。山口知事は「ぜひ見に行きたい」と公開を楽しみにしていた。(松尾綺子)

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