化学工場周辺の地下水から指針値20倍超の“発がん性”指摘「PFAS」検出 静岡市が8日に説明へ【独自】

静岡市清水区の化学工場で発がん性が指摘されている有機フッ素化合物=PFASが高い濃度で検出されている問題で、静岡市が行った工場周辺の地下水の調査で、国の指針値の20倍を超える濃度のPFASが検出されたことが関係者への取材で分かりました。

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静岡市清水区三保にある「三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場」では、約10年前まで、PFASの一種で毒性が強いとされているPFOAを使用していて、元従業員の血液や工場の敷地の周辺から高濃度のPFASが検出されたことが明らかになっています。

静岡市は、工場周辺の井戸5か所で地下水の調査を行い、11月7日、結果がまとまりました。関係者によりますと、そのうち1か所については、20倍を超える濃度のPFASが検出されたことが分かりました。

静岡市は、市内の河川や工場前の水路などあわせて6か所の水質調査で、指針値の5倍を超える濃度のPFASが検出されたことを明らかにしています。

<静岡市 難波喬司市長>
「暫定指針値を超えているという事実が確認されましたので、ただちに対応していく必要があるということで危機感を持って対応したいと思っています」

難波市長は「ただちに健康被害が出るような結果ではない」とし、地下水の調査結果が出るのを待って、対応を判断すると述べていました。

静岡市は11月8日に臨時会見を開き、地下水の詳しい調査結果や今後の対応について説明する予定です。

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