果実、日本酒、牛肉の輸出額、過去最高に 岩手県、和食人気追い風

 

 日本貿易振興機構(ジェトロ)岩手貿易情報センターと県は、2022年貿易等実態調査結果(速報値)をまとめ、輸出額はリンゴなどの果実、日本酒、牛肉がそれぞれ過去最高を記録した。世界的な和食人気や新型コロナウイルス禍で一時低迷した外食需要の回復、記録的な円安が追い風となった。

 輸出総額は1154億円(前年比1.0%増)。このうち農林水産物・食品は62億円(同28.0%増)で、果実が7億円(同86.5%増)、日本酒が4.9億円(同31.3%増)と大幅に増加。牛肉も18億円(同5.9%増)と伸びた。

 和食が13年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されるなど、海外では日本食人気が定着。併せて日本酒の需要も高まり、欧米など59カ国に輸出する南部美人(二戸市)をはじめ各地から引き合いがある。

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