精緻な焼き物でファンを魅了 「みかわち陶器市」始まる 長崎県佐世保市

個性的な唐子絵の商品などが並ぶ「なかよし唐子」のコーナー=佐世保市、三川内焼伝統産業会館前

 長崎県佐世保市の伝統工芸品、三川内焼の魅力を伝える「みかわち陶器市」(実行委員会主催)が9日、三川内本町の三川内焼伝統産業会館前と、近くの三川内皿山地区で始まり、県内外のファンが訪れている。13日まで。
 三川内焼は約400年の歴史、伝統を誇る。平戸藩御用窯としての技術などが培われ、現代へと発展してきた。磁器に加えて陶器も生産。文化庁の「日本遺産」に認定されている。陶器市は陶磁器のPRや産地の活性化などを目的に毎年開催され、66回目を迎える。
 三川内地区を中心に計21の窯元と商社が参加。日用品から飾り物まで多彩な商品を通常の2~5割引きで販売している。三川内皿山では窯元巡りも楽しめる。
 福岡県春日市から訪れた新橋直幸さん(59)、美香さん(57)夫妻は「三川内焼のファン。精緻な作りが魅力。唐子などの絵付けが面白い。食事が楽しくなる」と話した。
 陶器市では、総額100万円分の商品が当たる抽選会が実施され、三川内焼のガチャガチャも登場。12日には長崎国際大の学生によるお茶のお点前体験があり、各種イベントも企画されている。

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