小笠原・硫黄島の新島、海保確認 航行船舶に注意呼びかけ

噴火で発生した新たな島(中央)=10日午後、小笠原諸島の硫黄島沖(海上保安庁提供)

 海上保安庁は10日、小笠原諸島の硫黄島から約1キロの沖合に噴火で発生した新たな島を航空機から観測したと発表した。高さ数十メートルの噴気を上げており、海保は航行警報を出して付近の船舶に注意を呼びかけている。

 海保によると、新しい島の大きさは南北約400メートル、東西約200メートルで、周辺の海は濃い茶色や黄緑色に変色していた。

 航空機に同乗した東京工業大科学技術創成研究院の野上健治教授は海保を通じ「海水による冷却が進み、噴火活動は停止状態にある」とのコメントを発表。新しくできた島は波浪で浸食され、小さくなっていくとの見通しを示した。

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