砺波の蒸留所、モデルの一つに アニメ映画「駒田蒸留所へようこそ」封切り

「駒田蒸留所へようこそ」を鑑賞に訪れた来場者=富山市のJ-MAXシアターとやま

 南砺市のアニメ制作会社ピーエーワークスが手掛け、若鶴酒造(砺波市)の三郎丸蒸留所が舞台モデルの一つとなったアニメ映画「駒田蒸留所へようこそ」は10日、富山県内4映画館など全国で公開が始まった。封切りを待ちわびたファンが、ウイスキー造りを巡る人間ドラマに見入った。

 経営難の蒸留所の再起に奮闘する女性社長とニュースサイトの記者が幻のウイスキーの復活を目指す過程で成長する物語。富山市のJ―MAXシアターとやまで鑑賞した会社員の増田由美さん(54)=富山市=は「ウイスキーの樽(たる)などが丁寧に描かれていた。機会があれば三郎丸蒸留所を見学してみたい」と話した。TOHOシネマズファボーレ富山、TOHOシネマズ高岡、イオンシネマとなみでも上映されている。

  ●true tears放送15周年展も

 地方に本社を構えるアニメスタジオの代表格であるピーエーワークスにとって、この日は創立23年の記念日。同社の出世作となったアニメ「true tears」の放送15周年記念展が、富山新聞創刊100年を記念した「アニメEXPO(エキスポ)」の一環として、12月4日まで南砺市クリエイタープラザ桜クリエで開かれている。

 アニメEXPOでは「エヴァンゲリオン」シリーズなどで知られる高岡市出身のアニメーター松原秀典さんの個展が1月8日まで同市立博物館で、シリーズ累計300万部の漫画「左ききのエレン」で作画を手がけた同市在住の漫画家nifuni(にふに)さんの個展が11月26日まで同市の御旅屋セリオで開催されている。

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