価値観共にセカイ変える 山形でユース・サミット開幕

県内外の若者や海外出身者らが意見を交わし交流したオープニングイベント=山形市・文翔館

 国内外の若者や経営者らが県内に集い、グローバルな共通課題などをテーマに議論し、交流する「ヤマガタ・ユース・サミット2023」が10日、山形市の文翔館議場ホールで開幕した。発表やパネル討論を通して山形の魅力を発信したほか、互いの価値観を認め合い、「変わる」大切さに理解を深めた。

 全編英語で進行し、ユーチューブでライブ配信した。本県在住・出身の3人がプレゼンテーション。米沢興譲館高1年佐藤陽香さん(16)は「差別問題に取り組み、現状を少しでも改善したい」、インドネシア留学中の慶応大4年長沢パティ明寿さん(22)は「平和と繁栄に貢献するため、知識や視点、ネットワークを広げる」と目標を語った。津田塾大4年菅原美育さん(21)は「自然の美しさは感動的で、グルメ天国」とアピールした。

 パネル討論は「価値を共有し、共にセカイを変えていく」がテーマ。元山形テレビアナウンサーの佐々木真奈美さんは「山形は自然も食べ物も人も素晴らしい。県民はもっと自信を持って」、ブラジル出身で32カ国を訪れたことがある秋吉ファビオ和雄さんは「言葉が分からなくても相手を受け入れ、理解しようとする姿勢が大切」と話した。

 トークショーに立ったライフブリッジ(仙台市)代表でユーチューブチャンネルを持つ桜井亮太郎さんは人を呼び込むためには「時間と距離を超えて参加したくなるコンテンツが重要」と強調。“バズる”(爆発的に拡散される)ポイントに▽日本的▽ユニーク▽自分の国・文化と比較できる-を挙げた。アイドルグループ「anew」、やまがた愛の武将隊&民謡一家、天童高ダンス部もアトラクションで会場を盛り上げた。

 企画運営は山形新聞社が担当。地域別セッションは今月17日に金山町、同22日に長井市、12月3日に朝日町、同9日に鶴岡市で開く。詳細は特設サイトで公開している。

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